子どもに教えたくなる!科学技術館
第26話「ぜひ知ってほしい!科学技術館」

2019年3月15日号

北の丸公園「科学技術館」

1964年/現在の科学技術館

 科学技術館には、思わず子どもに教えたくなるような展示がいっぱい! そこで、科学技術館スタッフが、おすすめの展示アイテムやその楽しみ方を毎回1つずつ紹介します!
「おもしろそう!」「行ったことはあるけどそんなのあったっけ?」と思った方、たくさんの発見と楽しさがある科学技術館にぜひおこしください。


Not上野,Notお台場,Yes! 北の丸公園

 「そちらの博物館は上野駅近くにある建物(たてもの)ですか?」「お台場ですか?」などと、私たち科学技術館のスタッフは、お客様から電話でこのようにたずねられることがよくあります。
 科学技術館は東京都千代田区にある皇居(こうきょ)の外がわで、むかしは江戸城(えどじょう)の一部だった北の丸公園という場所にあります。50年以上前の1964年に建てられた科学館です。外がわから見ると、星の形の穴(あな)のあいたコンクリートでおおいつくされています。この見た目は建ったときからかわっていません。

星の形の穴(あな)のあいたコンクリート

 科学技術館を上から見ると、建物が海のヒトデのようにのびています。放射状(ほうしゃじょう)ともいいます。この建物の設計者(せっけいしゃ)は、まさに「科学の“手”」というのをイメージしたそうです。さらに設計者はおもしろいことをこの建物に取り入れてくれました。それは「何階建てかがわからない見た目」とすることです。2階建てのように見えるし、もっとたくさんあるようにも見える、ふしぎな壁(かべ)になっています。ほんとうは5階建て(一部は6階建て)ですよ!
 外側からの見た目は1964年とかわりませんが、中の展示室は電気・クルマ・建設・鉄など、わたしたちのくらしをささえている「産業(さんぎょう)」をメインに何度も入れかえをしています。
 ただ、そんな展示室内に1964年からかわらずにあって、「日本で一番」のものがあります。さぁ、それは何でしょうか?


 上の左の写真を見てください。古い看板(かんばん)のようですが、これは科学技術館の真ん中にある「大型(おおがた)エレベーター」とよんでいる人荷用(じんかよう:人と荷物を運ぶ)のエレベーターです。運べる重さは8,100キログラム、124人乗りの大きさです。これで展示物である大きな車や機械(きかい)などを出し入れしています。これだけたくさんの人をのせることができるエレベーターとしては、日本で一番です。大きさを知ってもらいたいので、スタッフで写真をとりました。天井(てんじょう)もとても高いことがわかってもらえますか?
 あまりにも大きなエレベーターなので、スタッフがいないと動かすことができません。乗ってみたい! 大きさを感じたい! と思ったアナタ! 主に週末(しゅうまつ)や春休み・夏休みなどに乗ることができますので、「日本一の体験(たいけん)」をしに科学技術館に遊びにきてね! あ、もちろん、今までここで紹介(しょうかい)してきた展示も見にきてね! 〈まりこ〉


科学技術館からのメッセージ

「子どもに教えたくなる!科学技術館」は、科学技術館の展示が企業や団体の支援を受けて運営されていることを念頭に、館内のほぼすべての展示室について、来館者に各展示室ごとに注目してほしいところを紹介する形式をとり、ウェブへの記事掲載を約3年前にスタートしました。
 小学中学年以下の子どもとその家族を読者として想定し、科学技術館のスタッフが子どもに語りかけるような調子で各展示室の見どころをピックアップしてまいりました。
 今回第26話にて最終回を迎えることができたのも、この企画にご理解とご協力を賜りましたすべての関係者の皆様のお陰です。厚く御礼申し上げます。
 なお、今後は別の形で継承することを念頭に、科学の楽しさを伝えてまいる所存です。本当にありがとうございました。

編集チーム一同


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科学技術館概要


※このコーナーの内容は掲載当時のものです。
 (展示、出展団体・企業名等)